犬の健康管理において、食事は非常に大切です。特に消化器系のトラブル、例えば犬の便秘は犬のストレスや不調の原因となります。犬の便秘で悩む方は多いですが、どのように対応すればよいのでしょうか。ヨーグルトはその答えの一つかもしれません。本記事では、犬の便秘解消にヨーグルトが効果的なのかどうか詳しく解説します。
犬の便秘とは
犬の便秘は、普段よりも排便が困難になる、または頻度が減少する状態を指します。これは、犬の健康や快適な生活に影響を与える可能性があるため、早めの対処が必要です。
健康時の犬の排便の目安
健康な犬は、1日に1〜2回の排便が一般的です。しかし、犬の種類や年齢、食事の内容などによって、これが変わることがあります。
健康な便は、形が保たれており、深茶色をしています。適切な湿度で、過度に硬くも柔らかくもありません。
犬の便秘の判断基準
排便の頻度の低下:48時間以上排便がない場合など便秘の可能性が高いです。
通常よりも硬い便:通常よりも硬く、小粒の便が出る場合は便秘の可能性が考えられます。
排便時の過度な努力や痛み:排便をする際に通常よりも努力しているように見える場合や、排便中に痛がる様子がある場合は便秘を疑った方が良いでしょう。
犬の便秘の判断基準
・排便の頻度の低下
・通常よりも硬い便
・排便時の過度な努力や痛み
なぜ犬は便秘になるのか?
食事の内容
一部の低質なドッグフードは消化に時間がかかる成分を含むことがあり、これが便秘の原因となる場合があります。また、食物繊維の不足は便秘の主な原因となります。食物繊維は、腸の動きを刺激し、便の形成を助ける重要な要素です。
運動不足
活発な動きは腸の動きを促進し、便の移動を助けます。日常的な運動の不足は、便秘のリスクを高めます。
水分不足
適切な水分摂取がなされないと、犬の便は硬くなり、排便が困難になります。また高齢犬が年を取ると、運動量が落ちてしまうため腸の動きが鈍くなることがあります。
上記以外にもストレスや病気などさまざまな要因で便秘を引き起こすことがあります。
ヨーグルトの驚くべき効果
犬はある程度常温に戻したヨーグルトであれば与えても問題ありません。
ヨーグルトは、発酵食品の一つであり、乳酸菌や種類によってはビフィズス菌といった善玉菌を含んでいます。これらの善玉菌は、腸内環境を整える働きが期待ができ、人間においても便秘の際に摂取したい食べ物であることが知られています。それ以外にもタンパク質、ビタミン、カルシウム、脂質とさまざまな栄養成分が含まれています。それらは乳酸菌によって分解されているので体に消化吸収されやすいといわれています。
しかし、市販のヨーグルトは脂質が多い物も多く、犬に与える場合は無脂肪無糖のヨーグルトがおすすめです。
また犬の便秘だけでなく、下痢にもヨーグルトはおすすめできる食べ物です。犬の下痢やヨーグルトの成分など気になる方は以下を参考ください。
▼犬の下痢とヨーグルトについてはこちら
愛犬へのヨーグルトの選び方と与え方
犬にヨーグルトを与える際は、無糖で低脂質のプレーンヨーグルトを選びましょう。注意事項でも述べましたが、カロリーを意識しながら適量を与えることが大切です。
ヨーグルトは普段の食事に混ぜて与えることも良いですし、おやつとしてそのまま与えても良いでしょう。食べ過ぎは逆に下痢の原因になることもありますので注意しましょう。
1日の必要カロリーの10%以下を目安にして与える量を考えましょう。必要カロリーは犬の体型や活動量によって異なりますので、愛犬の必要カロリーをしっかりチェックしておきましょう。
▼BCSで愛犬の理想体型を把握
また、ヨーグルトの種類の中にはラクトフェリンが含まれたものもあります。ラクトフェリンは、免疫調節作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、腸内細菌叢の改善作用が期待できる成分です。
こちらは、便秘だけでなく、犬の歯周病や口臭など犬のお口のトラブルが気になる方には、ラクトフェリンの成分が入ったヨーグルトが特におすすめです。
愛犬へのヨーグルトの選び方と与え方
・無糖で低脂質のプレーンヨーグルト
・普段の食事やおやつとして与える
・1日の必要カロリーの10%前後を目安にして与える
・さらにお口のトラブルが気になる場合はラクトフェリン入りのヨーグルトが特におすすめ
ヨーグルト以外の便秘対策
食物繊維やオリゴ糖の摂取
善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂取することで、効果的に善玉菌を増やすことができるためおすすめです。ヨーグルトを摂取する際に合わせて取ることでさらに、腸内環境を整える働きが期待ができると考えられています。
食物繊維は大きく水溶性のものと不溶性のものがあるため事前に確認しておきましょう。また、オリゴ糖は与え過ぎると一般的な砂糖と同じく肥満・虫歯を引き起こすほか、お腹が緩くなる可能性があり、過剰摂取に注意が必要です。
適度な運動
犬の散歩や遊びは運動は腸の動きを促進し消化を助けます。犬の種類や年齢、体調に合わせて、適度な運動量を心がけることが重要です。長時間の散歩や遊びが困難な場合でも、家の中での短時間の活動や、犬のおもちゃを使った遊びを取り入れることで、適度な運動を維持することができます。
十分な水分摂取
腸は体内での水分バランスを調整する役割を持っています。摂取した食物は消化の過程で水分を吸収し、それが便として排泄される際の適切な水分含有量を維持します。不足した水分量は、硬くて乾燥した便を生じさせる原因となります。犬の体重に応じた水分摂取を心がけることがとても大事です。
動物病院に相談
犬が便秘を起こす原因は多岐にわたります。便秘が2~3日以上など長時間続く場合は、必ず動物病院に相談してみることをおすすめします。
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まとめ
・犬の便秘にヨーグルトが効果的かどうかまとめてみました。
・犬の便秘は食事の問題や運動不足、水分不足、ストレス、その他病気など様々なものが要因となります。
・ヨーグルトを食べることで、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがありますが、食べ過ぎは下痢の原因になることもあります。
・犬に与える場合は無糖で低脂質のプレーンヨーグルトがおすすめです。
・便秘が2~3日以上など長時間続く場合は、必ず動物病院に相談してみることをおすすめします。