犬の涙やけを消す方法は!?犬の管理栄養士が詳しく解説

犬 涙やけ 消す

犬の管理栄養士_平山賢徳

平山賢徳
犬の管理栄養士

涙やけは多くの犬に見られる悩みの一つです。赤褐色の斑点や線として犬の目の周りに現れるこの現象は、犬の涙と目元の毛皮が濡れて毛の色が変色することが原因です。涙やけ自体は病気ではありませんが、単に外見の問題だけではなく、愛犬の健康をも左右する可能性があるため、早急な対策が求められます。今回は、涙やけの原因と具体的な対策について詳しく解説します。

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犬の涙やけの主な原因

流涙症

涙が溢れる状態が続き、涙の酸化や細菌の繁殖により目の下の毛が赤茶色に変色することを「涙やけ」と呼んでいます。

そもそも涙やけの発症しやすい犬種(トイプードル、チワワ、マルチーズ、ポメラニアンなど)がありますが、犬の涙やけの原因はそれぞれのワンちゃん個体によって様々です。

ここでは特に主な原因となる3つに分けて解説します。

流涙症(りゅうるいしょう)

流涙症は、目から涙が過度に分泌される状態を指します。目の結膜炎や逆さまつげなど目そのものが原因の場合で、目から涙があふれてしまうことを言います。

この症状は、目の炎症や感染、アレルギー反応などさまざまな要因によって引き起こされることがあります。

鼻涙管が狭い

犬の目と鼻の間には、鼻涙管(びるいかん)という管があります。犬種的に鼻涙管が細くなりがちな子や閉塞してしまっている場合など涙が管を通って鼻に流れていかないので、目から涙があふれてしまって涙やけを起こしやすいことがあります。

犬種によっては、元々鼻涙管が狭いこともあり、涙やけを引き起こしやすいです。

食事の問題

普段から与えている犬の食事が原因で、涙やけが起こることもあります。

例えば、タンパク質量が多い食事は内臓への負担が大きくなり涙やけの原因にもなります。そして、犬が食物アレルギーを持っている場合、アレルギー反応として涙の過剰分泌が起こることがあります。

また、添加物や過度に油分を多く含む食事は、涙の質や分泌量に影響を与えることが考えられます。さらに腸内環境の乱れは、犬の健康や涙の分泌に影響を与える可能性があります。特に、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが乱れると、免疫機能や消化機能に影響が出ることがあります。

上記以外にもそれぞれワンちゃんによって涙やけの原因が異なる場合がありますので、病院などで原因を突き止めた上での対策することが望ましいです。

涙やけを消すための対策

犬の涙やけを消す対策

目元の毛並を手入れする

目頭付近の伸びた毛が目の中に入って涙がでてしまうことがあります。それにより溢れた涙が目頭からにかけて流れやすいこともあります。
そのため、犬の目に入ってしまう目頭付近の毛を短くカットすることで、涙が出ないようにする方法があります。

ただ、中には毛を切っても涙は溢れてきてしまう子もいるので、その場合は他の対策が必要です。

涙をすぐに拭き取る

目元を濡れたままにすると雑菌が繁殖して涙やけの原因になります。涙はすぐに柔らかいコットンやクレンジングローションやホウ酸をタオルに付けて拭き取ってあげましょう。涙の拭き取り方は、鼻から目にかかえて毛を逆立てるように拭き取と良いでしょう。

ティッシュや硬いタオルなどは瞳を傷つける可能性があるため、柔らかい素材の物を使用しましょう。

目元のマッサージをする

目元をマッサージすることで、鼻涙管を広げるマッサージがあります。目元の血行を良くすることで鼻涙管が広がり、涙の通りが良くなります。涙の拭き取りと一緒に愛犬のマズル(犬の鼻先から口周辺までの部分)から目頭にかけて優しくマッサージしてあげましょう。

食事を変更する

犬の運動量や体長差によって必要タンパク質量は異なりますが、内臓への負担を避けるために粗タンパク質量が20%前半くらいの食事を目安にしてみると良いでしょう。また、体に悪い添加物や多くの油を考慮して、ドッグフードのパッケージ記載の原材料に体に悪い添加物や油が入っていないか確認しましょう。

そして、腸内フローラのバランスが崩れると、体内での栄養素の吸収や免疫応答に問題が生じる可能性があります。腸内環境を改善することで、涙やけの予防や緩和が期待される場合があるため、腸内環境のバランスを考えたドッグフードに変更するのも一つの手です。例えば乳酸菌などのプロバイオティクスの摂取や、繊維質を豊富に含む食事の提供などが、腸内環境の正常化に役立ちます。

ドッグフード選びの際は「乳酸菌」「食物繊維」「オリゴ糖」といったキーワードを意識してみましょう。

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まとめ

・涙やけの原因:個体差があり様々な要因がありますが、流涙症、鼻涙管の狭窄、食事の問題(アレルギー、油分、腸内環境の乱れ)が主な要因です。
・清潔の維持:目の周りを常に清潔に保つことが涙やけの予防につながります。
・マッサージの有効性:目や鼻涙管の周辺を優しくマッサージすることで鼻涙管の涙の流れを良くします。
・食事の見直し:食物アレルギーや油分の過剰摂取を避け、腸内環境を整える食事を心がけることが涙やけの緩和に役立ちます。
・日常のケア:愛犬の健康と涙やけの予防には、日々のケアや食事の管理が大切です。

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