犬の歯石取りの理想的な頻度は!? 負担を軽減するための予防の重要性

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著者_topet編集部

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愛犬の健康と快適な生活のためには、適切な食事や日常のケアが欠かせません。その中でも、愛犬の歯石が気になる方や歯石を取る場合にもどのくらいの頻度で歯石取りや検査に行くべきかを悩む方も多いです。この記事では、犬の歯石取りの理想的な頻度や予防の重要性について詳しく解説します。

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犬の歯石とは何か?

犬の歯石とは

歯石は、食べ物の残りや細菌、唾液が歯や歯茎に固まってできる硬い堆積物です。最初は柔らかい歯垢(プラーク)として始まり、時間が経つと唾液の成分で石灰化を起こして固まって歯石に変わります。放置すると歯茎炎や歯周病の原因となるため、定期的なケアが必要です。

残念ながら、犬の歯石が自然に取れることはほぼありません。歯石は非常に硬く、一度形成されると自然に取れにくいものです。

つまり愛犬に歯石が溜まってしまった場合は、動物病院での歯石取りが必要になりますが、犬の場合どのくらいで頻度で通わなければいけないのでしょうか。

歯石取りの理想的な頻度

犬の歯石取りの理想的な頻度

人間の場合では、歯石取りの目安としては3ヶ月に1回程度の頻度で受けることが推奨されますが、犬の場合はどの程度の頻度が良いのでしょうか。

歯石取りの頻度は、犬の種類や年齢など個体差、食事の内容や普段のケアや歯の状態によってそれぞれ異なります。

種類や年齢:小型犬や高齢の犬は歯石が溜まりやすい傾向があります。

食事の内容:柔らかい食事のみの犬は、固い食事を食べる犬よりも歯石が溜まりやすい傾向にあります。

日常のケア:定期的に歯磨きや口腔ケアをしている犬は、そうでない犬に比べて歯石が少なくなるもしくは、溜まりにくくなります。

一般的には、多くの動物病院では、犬の歯石取りは年に1〜2回が推奨されております。しかし、これはあくまで一般的な目安であり、上記の要因や状態により頻度が異なる場合もあります。

犬の歯石取りのリスク

犬の管理栄養士からの推奨ポイント

犬に歯石ができた場合は、歯石を除去することがとても大切で、すでにご存知の方も多いかもしれません。そのため、ここでは犬の歯石取りのリスクについて触れたいと思います。

犬の歯石取りでは全身麻酔下かもしくは無麻酔の2通りがあります。ただし、多くの動物病院は全身麻酔下での歯石取りを推奨しています。

無麻酔と全身麻酔のリスクについては以下の通りです。

  • 無麻酔のリスク
  • 全身麻酔のリスク

無麻酔下での歯石取りについては、麻酔をかけずに済むことと、比較的施術費用が安い(おおよそ1万円以下)ことが挙げられます。心臓病や腎臓病が進行している子には、全身麻酔がかなりハイリスクなため、無麻酔下歯石除去が検討されます。

しかし、無麻酔下歯石除去では痛みを伴うため、パニックになったり暴れたりします。無麻酔下での処置は、ハンドスケーラーと呼ばれる器具を使って実施しますが、犬はじっとしていないため施術する際に誤って歯肉や舌、眼に傷をつけてしまうリスクがあります。またハンドスケーラーのみの処置では、施術後は歯がキレイになったように見えますが、歯の表面がザラザラになってしまうため歯石が再付着しやすい歯になってしまいます。

また、無麻酔下での処置では、歯の内側の歯周ポケットまでケアができません。これは歯周ポケットのケアには、痛みが伴うため無麻酔下ではケアできないためです。

次に、全身麻酔ですが、多くの動物病院が全身麻酔を推奨しております。

全身麻酔では、犬の苦痛を低減ができますし、犬が暴れないため施術ミスのリスクがとても低いです。さらに歯周ポケットまで清掃や抜歯の処置も可能となりますので、無麻酔で起きるリスクがほぼカバーできます。

ただし、全身麻酔は血圧を低下させたり肝臓や腎臓など各臓器など体への負担をかける行為です。飼い主さんもなるべく麻酔は避けたいと思う方が多くいらっしゃいます。

また、動物病院によって異なりますが、麻酔を含めた歯石除去にかかる費用(術前の健康診断や麻酔、顕微鏡を用いた施術など含め)は、おおよそ2~10万程度の費用目安となります。

犬の負担を軽減するための予防について

歯石予防

犬の歯石除去は犬の体の負担やリスクが少なくないため、普段から犬の歯石にならないように心がけることがとても大切です。普段からの歯石予防により、歯周病を始めとする口腔内の疾患リスクを減らし、愛犬の健康寿命を保つことが期待できます。

また、普段から予防することで、後から大変な歯石除去の回数は手間、増え続ける病院通いを少しでも減らすことに繋がります。これらの理由から、予防が犬の口腔ケアで最も重要とされています。

歯石予防の一部として、そしてすでに歯石が付いてしまった場合のケアとして、以下の方法があります。

定期的な歯磨き

予防策のもっとも代表的なものが歯磨きです。毎日の歯磨きが理想的で、特に食後すぐの歯磨きがおすすめです。犬用の歯磨き粉と歯ブラシを使用し、歯と歯茎の境界を中心に丁寧に磨きましょう。

犬の正しい歯磨きの手順については下記の記事を参考にしてください。

歯石取りスケーラーの使用

既に歯石が付いてしまった場合は、歯石取りスケーラーが有効です。しかし、使用方法が難しく、誤った使い方をすると歯を傷つける可能性があるため、自分で行うことは避けたほうが良いでしょう。使用する場合は獣医師やトレーナーからの指導を受けてからにしましょう。

日常生活での歯石予防についての自宅でも簡単にできる口腔ケアのコツをいくつか紹介します。

噛むものを選ぶ

固いおもちゃや歯磨き用の噛み物は、歯石の一部を自然に落とすのに役立ちます。ただし、これだけでは十分ではないので、日々の歯磨きと併用することが大切です。

適切な食事

歯磨き用のドッグフードやデンタルケア用のおやつは、歯石の予防に効果的です。犬の食事は口腔内の健康に大きく影響するため、適切な選択を心掛けましょう。

定期的な口腔ケア用品の使用

犬の歯垢や歯石の予防、口臭予防用の歯磨きシートやサプリメントなどがあります。これらの製品は、犬の歯と口腔の健康維持、汚れや歯垢除去、口臭防止などに役立ちます。

これらの口腔ケア用品を使っての予防は、長く続けて習慣化することがとても大切です。

健康チェック

口腔内を定期的にチェックし、異常がないか確認することも重要です。歯石の色や口臭の変化、歯茎の腫れなどがないか定期的にチェックしましょう。

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まとめ

・歯石は、食べ物の残りや細菌、唾液が歯や歯茎に固まってできる硬い堆積物です

・歯石取りの頻度は、犬の種類や年齢など個体差、食事の内容や普段のケアや歯の状態によって異なりますが、一般的的に年に1〜2回が推奨されております。

・犬の歯石取りでは全身麻酔下かもしくは無麻酔の2通りがありますが、それぞれリスクがあります。

・犬の負担を軽減するための予防としては、噛むものの選択、適切な食事、口腔内の健康チェック、口腔ケア用品の使用などが日常的にできるものがあります。

・愛犬の口腔ケアは、飼い主さんが犬の口腔内の健康を見守り、適切なケアを行うことが求められます。愛犬のために、日々のケアと予防を続けましょう。

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