犬のお腹がパンパンなのは便秘のせい!? 原因とその対処法について

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犬の管理栄養士_平山賢徳

平山賢徳
犬の管理栄養士

愛犬の健康を気にかける飼い主にとって、犬のお腹がパンパンに張っている場合は、即座に気になる事象の一つが「便秘」です。しかし、犬のお腹が張っている場合は便秘以外の病気の可能性もあります。そこで本記事は犬のお腹が張っている場合の原因やその対処法や予防策を解説します。

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犬のお腹がパンパンに張る原因とは

犬のお腹がパンパンに張る原因

犬のお腹が張ってしまう原因は様々です。ここでは、主な原因をいくつかご紹介します。

肥満

犬が太ってきてしまっている場合、お腹が張って見えることがあります。日頃の体重管理が不適切であると、他の健康問題も引き起こす可能性が高まります。

また、一度に大量の食事を摂取すると、その直後にお腹が膨らむことがあります。特に、高カロリーや高脂肪の食事を過度に摂取した場合、お腹が張りやすくなります。

便秘

便秘は、犬が排便できない、または排便が非常に困難である状態を指します。便秘が原因でお腹が膨れる場合、便が蓄積しているために生じます。

妊娠

メスの犬が妊娠している場合、胎児の成長とともにお腹が膨らむことがあります。妊娠の初期段階ではわかりにくい場合もあるが、妊娠が進行するにつれて明らかになることが多いです。

病気や疾患

お腹の張りがサインになる病気には、命に関わるものも少なくありません。

  • 腹水:体液が腹腔内にたまることにより、お腹が膨れる状態のことです。主な原因としては、肝硬変、腹腔内の腫瘍、心不全、腹膜炎、腎疾患などが挙げられます。
  • 胃拡張:過度な食事やガスの蓄積により、犬の胃が急激に拡大する状態のことです。主に大型犬でよく見られます。
  • 腸閉塞:異物摂取や腫瘍、炎症などが原因で、腸が閉塞し、通常の蠕動運動ができなくなる状態のことです。

上記にあげたものがすべてではなく、その他の病気や疾患も考えられますので、愛犬のお腹に不安や異変を感じた場合は、かかりつけの動物病院で受診しましょう。

犬の便秘の判断基準

犬の便秘

健康な犬は、1日に1〜2回の排便が一般的です。しかし、犬の種類や年齢、食事の内容などによって、これが変わることがあります。

48時間以上排便がない場合など排便の頻度の低下する場合は、便秘の可能性が高いです。もしくは通常よりも硬く、小粒の便が出る場合は便秘の可能性が考えられます。

排便をする際に通常よりも努力しているように見える場合や、排便中に痛がる様子がある場合は便秘を疑った方が良いでしょう。

お腹が張る場合の対処法

犬のお腹が張る対処法

便秘の場合

食事の改善:一部の低質なドッグフードは消化に時間がかかる成分を含むことがあり、これが便秘の原因となる場合があります。また、食物繊維の不足は便秘の主な原因となります。食物繊維は、腸の動きを刺激し、便の形成を助ける重要な要素です。

マッサージや運動:腹部のマッサージは腸の動きを促進し、便の移動を助けます。以下は腹部の簡単なマッサージ方法です。

まず、愛犬を仰向けに寝かせたら、周辺と比べて少しだけ毛が薄くなっているおヘソの部分を探しましょう。見付けたら、おヘソを中心にして円を描くように、手のひらで優しく撫でてあげましょう。

また、犬の散歩や遊びは運動は腸の動きを促進し消化を助けます。犬の種類や年齢、体調に合わせて、適度な運動量を心がけることが重要です。長時間の散歩や遊びが困難な場合でも、家の中での短時間の活動や、犬のおもちゃを使った遊びを取り入れることで、適度な運動を維持することができます。日常的な運動の不足は、便秘のリスクを高めます。

水分補給:適切な水分摂取がなされないと、犬の便は硬くなり、排便が困難になります。また高齢犬が年を取ると、運動量が落ちてしまうため腸の動きが鈍くなることがあります。

また、腸は体内での水分バランスを調整する役割を持っています。摂取した食物は消化の過程で水分を吸収し、それが便として排泄される際の適切な水分含有量を維持します。水分量不足した場合は、硬くて乾燥した便を生じさせる原因となります。犬の体重に応じた水分摂取を心がけることがとても大事です。

その他の病気や疾患の場合:病気の症状や状態に応じて専門的な治療やケアが必要です。愛犬のお腹の張りがずっと続いていたり、痛がったりするそぶりがあるときには病気を疑ったほうがよいでしょう。不安や異変を感じた場合は、ためらわず動物病院に行き診てもらいましょう。

お腹が張らないための予防策

お腹が張る前の予防策

適切な食事

犬に必要な栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなど)をバランス良く摂取できるフードを選びましょう。可能な限り、添加物や保存料が少ない、自然成分にこだわったフードを選ぶことを推奨します。そして成犬、子犬、妊娠・授乳中の犬など、ライフステージに応じた食事を提供することが重要です。

運動量の少ない子には、肥満のリスクを低減するために、犬のサイズや年齢、健康状態に応じたカロリー摂取を心掛けることが必要です。高カロリーのおやつや人間の食べ物を与える際には注意が必要です。手作り食の方は栄養が偏ってしまう可能性がありますので、総合栄養食のフードをトッピングしたりして、栄養を補ってあげることも良いでしょう。栄養バランスが整っていれば、手作り食のみでも問題はありません。

また、腸内環境についても意識すると良いでしょう。例えば、ヨーグルトを与えることや水溶性食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌などが入っているドッグフードを与えるなどで、腸内環境を整える働きが期待ができると考えられています。

十分な水分摂取

腸は体内での水分バランスを調整する役割を持っています。摂取した食物は消化の過程で水分を吸収し、それが便として排泄される際の適切な水分含有量を維持します。不足した水分量は、硬くて乾燥した便を生じさせる原因となります。犬の体重に応じた水分摂取を心がけることがとても大事です。

適度な運動

犬の散歩や遊びは運動は腸の動きを促進し消化を助けます。犬の種類や年齢、体調に合わせて、適度な運動量を心がけることが重要です。長時間の散歩や遊びが困難な場合でも、家の中での短時間の活動や、犬のおもちゃを使った遊びを取り入れることで、適度な運動を維持することができます。

定期的な健康診断と体重チェック

定期的な健康診断と体重チェックは、愛犬の健康を守り、長く快適に一緒に過ごすための非常に重要な手段です。飼い主として、これらのチェックを日常のルーチンに組み込むことが推奨されます。体重チェックはは若い犬は月に1回、シニア犬は2週間に1回のチェックが理想的です。

例えば、犬が便秘の場合でもその原因は多岐にわたります。便秘が2~3日以上など長時間続く場合には、動物病院に相談してみることをおすすめします。

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まとめ

・犬のお腹が張ってしまう原因は、肥満や便秘、妊娠、その他の病気や疾患が考えられます。
・犬の便秘は食事の問題や運動不足、水分不足、ストレス、その他病気など様々なものが要因となります。
・お腹が張る場合は、適切な食事や運動、マッサージ、十分な水分摂取、そして、定期的な健康診断と体重チェックが大切です。
・便秘が2~3日以上など長時間続く場合やお腹が張りに不安や異変を感じた場合は、ためらわず動物病院に相談してみることをおススメします。

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