topet編集部
愛猫の健康を心配する飼い主さんは少なくありません。特に猫が過度に痩せてしまい、背骨が目立ってしまう状態は、不安にさせてしまうだけでなく、実際に猫にとって深刻な健康問題のサインかもしれません。この記事では、猫が背骨が見えてしまうくらい痩せすぎる原因とそれに対する適切な対処法について詳しく解説します。
ボディコンディションスコア(BCS)について
猫の体型を5段階で評価
愛猫の健康状態を理解する上で重要なのが、ボディコンディションスコア(BCS)です。これは、猫の体型を客観的に評価するための指標で、適正な体重かどうかを簡単にチェックできます。BCSは1から5までのスケールで評価され、1が極端に痩せている状態、3が理想的な体重、5が肥満を示します。適切なBCSの維持は、猫の健康管理において非常に重要です。
猫が痩せて背骨が体から浮き出るように見えてしまう場合は、このBCS1や2に該当する場合が多いでしょう。
BCS 1 (痩せ)
肋骨、腰椎、骨盤が外から容易に見える。首が細く、上から見て腰が深くくびれている。横から見て腹部の吊り上がりが顕著。脇腹のひだには脂肪がないか、ひだ自体がない。
BCS 2 (やや痩せ)
肋骨が容易に触る。上から見て腰のくびれは最小。横から見て腹部の吊り上がりはわずか。
BCS 3 (理想体型)
肋骨は触れるが、見ることはできない。上から見て肋骨の後ろに腰のくびれがわずかに見られる。横から見て腹部の吊り上がり、脇腹にひだがある。
BCS 4 (やや肥満)
肋骨の上に脂肪がわずかに沈着するが、肋骨は容易に触れる。横から見て腹部の吊り上がりはやや丸くなり、脇腹は窪んでいる。脇腹のひだは適量の脂肪で垂れ下がり、歩くと触れるのに気づく。
BCS 5 (肥満)
肋骨や背骨は暑い脂肪に覆われていて容易に触れない。横から見て腹部の吊り上がりは丸く、上から見て腰のくびれはほとんど見られない。脇腹のひだが目立ち、歩くと盛んに揺れる。
なお、猫や犬のボディコンディションスコア(BCS)ついては下記の記事で詳しく解説しているため、参考にしてください。
猫が痩せる主な原因
猫が過度に痩せてしまう原因は多岐にわたります。最も一般的なものとして、以下のようなものがあります。
栄養不足
食事の量や質が不十分な場合、猫は十分な栄養を得られずに痩せてしまいます。特にストレスによる食欲不振など猫はとてもデリケートなため、環境などの変化が猫のストレスとなり食欲不振を招くことがあります。また、ストレスが原因となって胃腸の働きに影響を与えると、嘔吐や下痢につながり体重が減ってしまったりします。
消化吸収の問題
腸内の異常や消化不良により、食べた食物の栄養が十分に吸収されないことがあります。これは、高齢の猫によく見られる現象なので、高齢期に入った、または近い猫がいる場合は注意しましょう。
口腔内の問題
歯や歯肉の病気、口内炎など、口腔内の問題が食欲不振や摂食困難を引き起こすことがあります。
その他の病気
糖尿病、甲状腺機能亢進症、腎臓病など、さまざまな病気が痩せる原因となることがあります。病気の疑いがある場合は躊躇せずに動物病院に行くことが大切です。
診断と治療
猫が痩せているからといって、必ずしも動物病院に行く必要はありませんが、猫が異常に痩せている場合や何か異変に気が付いた場合は、獣医師による診断を受けることが安全でしょう。
血液検査、尿検査、画像診断などを通じて、栄養不足の原因を突き止めます。検査や治療は原因によって異なり、それに伴いもちろんかかる費用も異なります。
以下の項目について普段との違いを伝えられれば、動物病院での診断も非常にスムーズになりますので日頃より抑えておきましょう。
- 体重
- 食欲
- 体調(排便・排尿など)
特に体重については、体型の微妙な変化は見た目からでは、気付きにくい場合もありますので、週に1回程度、日頃から体重を測定しておくことが重要です。猫を抱いて体重計に乗り、体重を測定した後に、人の体重を引き算すると猫の体重を測定することができます。
猫の痩せすぎのための予防策
猫が適切な体重を維持するためには、以下の予防策が有効です。
定期的な健康チェック
定期的な健康診断を受けること。
バランスの取れた食事
高品質で栄養バランスの取れた食事を与えること。
定期的な口腔ケア
歯磨きや定期的な歯科検診を通じて、口腔内の健康を維持する。
適切な運動量:
定期的な運動を促して、健康な体重を維持する。
手間のかかるお口のケアが『削るだけで、簡単!』
・普段のごはんと一緒によく噛んで食べることで、歯垢・口臭を軽減!
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まとめ
・猫が過度に痩せて背骨が目立つようになった場合、それは何らかの健康問題を示している可能性が高いです。
・ボディコンディションスコア(BCS)を用いて愛猫の体型を定期的にチェックしましょう。
・異常が見られたら速やかに獣医師の診断を受けることが重要です。
・愛猫の健康を守るために、適切な食事、運動、口腔ケアなど予防策を心がけましょう。