猫にとって人間用のかつおぶしは危険?気になる栄養成分や塩分量を踏まえて解説

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topet編集部

愛猫におやつをあげる際、あなたは何を選びますか?魚の美味しさを知っている猫たちは、かつおぶしに対する強い反応を示すことが多く、人気です。

かつおぶしには、栄養価が高く、猫にとって有害な成分は特に含まれていません。また、かつおぶしを猫のご飯にふりかけると食欲を増進できるメリットがあります。

しかし、一方で、猫に「人間用のかつおぶし」を与える場合、賛否が分かれており、特に塩分の含有量が問題視されています。

では、人間用のかつおぶしは本当に猫にとって危険なのでしょうか?そこでこの記事では、人間用のかつおぶしを猫に与える際の注意点、特に塩分摂取量を観点に詳しく探ります。

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猫の塩分摂取量(ナトリウム)は?

猫は人間と同じく、体の正常な機能に必要な塩分を摂取する必要があります。しかし、適量を超えると高血圧や腎疾患などの健康問題を引き起こす可能性があります。

猫の食事における塩分は、主にナトリウムの形で摂取されます。AFFCOによると、猫のキャットフードのナトリウムの摂取基準は以下のようになっています。

AFFCOの猫のキャットフードのナトリウムの摂取基準

  • 成猫:最小0.2%(食事の乾物基準)
  • 成長・繁殖期:最小0.2%(食事の乾物基準)

これらの数値は、食事全体(乾燥物基準)に対するパーセンテージで表されています。そのため、具体的な数値は食事の内容や猫の体重などにより異なることに注意してください。

猫が1日に必要とするナトリウム量をカロリー計算から導きだせます。

3.1×1日の摂取カロリー=ナトリウム量(mg)

また、猫が摂取すべき塩分量をナトリウムの量から計算することが可能です。その際の一般的な計算式は以下の通りです。

塩分量 (mg) = ナトリウム量 (mg) × 2.54

個体や年齢にもよりますが、例えば避妊・去勢をしていない体重が4kgの猫ちゃんの場合は、1日の摂取カロリーは 266kcal となりますので

このカロリーから1日に必要なナトリウム量を計算してみると 824mg と出ます。

その場合の、猫が摂取すべき塩分量は、2092mg = 約2g となります。

この量は1日の全体の食事から摂取量で計算されますので、おやつとして与えるかつおぶしや削り節等を与える場合の摂取する塩分も含まれます。

ちなみにキャットフードのナトリウム量は、100g中0.2%の場合は 0.2g なので、この場合を計算式に当てはめますと以下になります。

0.2(g)×2.54 =0.508(g)= 508(mg)

かつおぶし(削り節)と塩分について

人間用の削り節には塩分が含まれていますが、その量は商品により異なります。

例えば、スーパーなどで売られている1回使い切り小パックのかつおぶし(削り節)の場合、1袋2gで塩分含有量が0.01g(10mg)となる商品もあります。

これは商品によってはグラム数など前後すると思いますが、そこまで大きく変わるものではありませんので、猫の1日の塩分摂取適量を大きく超える量ではありません。

しかし、塩分の摂取は他の食事やおやつ全体を通して考える必要があります。主食や他のおやつからの塩分摂取量を確認し、それら全体で1日の適量を超えないように注意しましょう。

一般的なかつおぶしの成分値の参考値は以下を参照すると良いでしょう。
参照)日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

かつおぶし(削り節)と栄養素

削り節は美味しさだけでなく、タンパク質やビタミンB群などの栄養素も豊富に含んでいます。先ほどの1袋2gの小パックのかつおぶし(削り節)には約1.6gのタンパク質が含まれています。

タンパク質は猫の健康維持に必要な栄養素であり、体重4kgの成猫の場合、1日に約20gのタンパク質が必要とされています。1回使い切りの量であれば、使い切りのかつおぶし(削り節)から摂取するタンパク質も大きく超える量ではありません。

同じく注意が必要なのは全体の食事量からのバランスです。

偏った食事は猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、他の食事やおやつから摂取する栄養素とのバランスを見て、適量を調整しましょう。

猫の食事に関しては、塩分ナトリウムやタンパク質だけでなく、その他の脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素全体のバランスを考慮することが重要です。
また、成長期の子猫や妊娠・授乳期の猫は成猫とは異なる栄養素の摂取が必要なります。

特に、腎臓病や心臓病など持病のある猫は塩分の摂取やその他の栄養成分を制限する必要があることが多いので、具体的な食事内容や量については獣医師と相談するようにしましょう。

人間用のかつおぶし(削り節)は猫に安全か?

使い切り小パックのかつおぶし(削り節)の場合ですと、塩分含有量の観点では、人間用のかつおぶし(削り節)を猫に与えること自体はさほど気にする必要がない成分量と言えます。

ただし、その他の食事で摂取する塩分やタンパク質を考慮に入れ、全体の栄養バランスを見ることが重要です。また、かつおぶしや削り節はあくまでおやつやご褒美の一部であり、主食は栄養バランスが考慮された猫用のフードであるべきです。

また、塩分やタンパク質以外の栄養成分についても考慮したうえで判断しましょう。特に病気がある猫は栄養成分を制限する場合が多いので注意が必要です。

そして、猫の健康状態に影響が出ないかどうかを定期的にチェックし、必要ならば獣医師と相談することが最も重要です。

まとめ

猫に人間用のかつおぶし(削り節)の塩分摂取量の観点では小パックなどの適量であれば、猫の1日の塩分摂取量を大きく超える量ではありません

  1. 塩分とタンパク質含有量をチェック:削り節のパッケージに記載されている栄養情報を確認しましょう。それにより、あなたの猫が一度にどれだけの塩分とタンパク質を摂取するか把握することができます。
  2. 適量を守る:削り節は美味しいため、猫は可能な限りたくさん食べたがるかもしれません。しかし、過剰な塩分摂取は健康問題を引き起こす可能性があるため、適量を守りましょう。また、タンパク質も同様に過剰摂取は避けるべきです。
  3. 栄養バランスを考慮する:猫の食事に関しては、塩分ナトリウムやタンパク質だけでなく、その他の脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素全体のバランスを考慮することが重要です。
  4. 個々の猫の健康状態を考慮する:猫に与える食事は、その猫の年齢、体重、健康状態により変わるべきです。特に、既存の健康問題がある猫、特に腎疾患や高血圧のある猫には、獣医師と相談した上で食事を与えるべきです。

以上のことを考えると、適量とバランスを保つことで、かつおぶしを猫のおやつとして安全に利用することが可能です。愛猫の健康維持のために、適量とバランス、そして健康状態を常に考慮し、愛猫との楽しい食事時間を続けていきましょう。

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