猫の飼い主として、私たちは愛するペットの健康を守る責任があります。猫の食事は彼らの健康に直接的な影響を与えるため、彼らに与えてはいけない食べ物について正確に理解することが重要です。
この記事では、「猫に与えてはいけない食べ物一覧」として、猫の健康を脅かす食べ物とその理由について詳しく説明します。
魚介類
生のエビ、カニ、イカ、タコ
<症状>
猫が食べると、疲労感や筋力低下などを引き起こします。
<原因>
これらの食べ物に含まれるチアミナーゼによりビタミンB1欠乏症を引き起こすことで、疲労感や筋力低下を引き起こします。
※猫にイカを与えると腰を抜かすと言いますが、これが由来ですね。
エビ、カニ、イカ、タコは加熱処理をすることで食べても問題はなく、エビやカニについてはアスタキサンチンを含む体に良い栄養素を含みます。詳しくは下記の記事をご確認ください。
アワビ、サザエ
<症状>
猫が食べると、耳の腫れや発疹、皮膚炎などを引き起こします。
<原因>
これらの食べ物に含まれるピロフェオホルバイドαが、猫の体の血中に溶け込んで、日光に当たることで炎症などを引き起こします (光線過敏症)。
※猫に貝を与えると耳が落ちると言いますが、これが由来ですね。
野菜
ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク
<症状>
猫が食べると、食欲不振・元気が出ない・疲れやすいなどの症状がでます。
<原因>
溶血性貧血 (血液中の赤血球が破壊されることで起こる貧血)
昔はこれらの食べ物に含まれるアリルプロピルジスルフィドが原因と言われていたが、現在は3種類の有機チオ硫酸化合物が原因物質とされています。
アボカド
<症状>
猫が食べると、嘔吐や下痢などの症状がでます。
<原因>
これらの食べ物に含まれるペルシンが原因とされています。ペルシンは毒性が強く猫の中毒症状を引き起こします。
果物
ぶどう、レーズン
<症状>
猫が食べると、嘔吐・下痢・急性腎不全などの症状がでます。
<原因>
明らかにされていません。
イチジク
<症状>
猫が食べると、元気が出ない・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
フィカインとフラノクマリンにより中毒症状が引き起こされます。
お菓子
チョコレート
<症状>
猫が食べると、興奮・痙攣・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
分解・排出が苦手なテオブロミンが体内に蓄積することにより、中毒症状を引き起こします。
キシリトール
<症状>
猫が食べると、元気が出ない・痙攣・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
低血糖症 (血中の糖分濃度が著しく低下する病気)
キシリトールによりインスリンが放出され、血糖が低下されることにより引き起こされます。
ピーナッツ、マカダミアナッツ
<症状>
猫が食べると、痙攣などの症状がでます。
<原因>
ペニトリウムAにより中毒症状が引き起こされます。
飲み物
コーヒー、紅茶、緑茶 (カフェイン)
<症状>
猫が口にすると、興奮・痙攣・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
カフェインにより中毒症状が引き起こされる。
アルコール
<症状>
猫が口にすると、ふらつき・元気が出ない・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
アルコールにより中毒症状が引き起こされる。
ココア
<症状>
猫が口にすると、興奮・痙攣・嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
分解・排出が苦手なテオブロミンが体内に蓄積することにより、中毒症状を引き起こします。
その他
胡椒、唐辛子、タバスコ、わさび (香辛料)
<症状>
猫が食べると、嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
各香辛料の成分が胃腸を過度に刺激することにより引き起こされます。
生卵
<症状>
猫が食べると、皮膚トラブルや代謝障害の症状がでます。
<原因>
アビジンがビオチン(ビタミンB7)を不足させ、ビオチン欠乏症を引き起こされます。
生肉
<症状>
新鮮ではない生肉を猫が食べると、皮嘔吐・下痢などの症状がでます。
<原因>
生肉の細菌や寄生虫により、食中毒や寄生虫感染を引き起こします。
ドッグフード
<症状>
ドッグフードを猫に与え続けると、心筋異常などの症状がでます。
<原因>
ドッグフードには猫の必須アミノ酸であるタウリンが十分に配合されていないため、タウリン欠乏症を引き起こします。
猫が食べてはいけないもの
魚介類：生のエビ、カニ、イカ、タコ、アワビ、サザエ
野菜：ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク、アボカド
果物：ぶどう、レーズン、イチジク
お菓子：チョコレート、キシリトール、ピーナッツ、マカダミアナッツ
飲み物：コーヒー、紅茶、緑茶、アルコール、ココア
その他：胡椒、唐辛子、タバスコ、わさび、生卵、生肉、ドッグフード
猫に与えてはいけない食べ物を口にしてしまったら
愛猫が口にしてはダメな食べ物を食べてしまったら、可能であればすぐに吐かせてください。①猫が口にした食べ物②猫が食べた量③猫が食べた日時は必ず覚えておき、猫に症状が出た場合 or 心配な場合はすぐにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
・魚介類の中でも、生のエビ、カニ、イカ、タコ、アワビ、サザエは猫に与えてはいけない食べ物です。
・野菜の中でも、ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク、アボカドは猫に与えてはいけない食べ物です。
・果物の中でも、ぶどう、レーズン、イチジクは猫に与えてはいけない食べ物です。
・お菓子の中でも、チョコレート、キシリトール、ピーナッツ、マカダミアナッツは猫に与えてはいけない食べ物です。
・コーヒー、紅茶、緑茶、アルコール、ココアは猫が口にしてはいけない飲み物です。
・その他にも、胡椒、唐辛子、タバスコ、わさび、生卵、生肉、ドッグフードは猫に与えてはいけない食べ物です。
・猫に症状が出た or 心配な場合は、①猫が食べたもの ②猫が食べた量 ③猫が食べた日時をメモして動物病院で診てもらいましょう。
