最近は海外産のペットフードやプレミアムペットフードと呼ばれる品質の高いペットフードなど、数多くの商品が出回っています。
そのため、毎日の食事であるペットフードがどういった栄養基準に従って製造・管理されているかを知ることはとても大切です。そこで今日は、AAFCOやFEDIAFといった世界のペットフード栄養基準について解説していきます。
ペットフードの栄養基準の歴史
総合栄養食を具体化(1960年代)
米国科学アカデミーの調査研究部門であるNRC (National Research Council) は世界で初めて栄養基準を作り出しました組織です。この組織がこの時代に今ではおなじみの「総合栄養食」を具体化しました。
総合栄養食とは?
水とともに与えるだけ犬や猫の健康を維持することができるペットフードです。
犬の栄養基準と猫の栄養基準を発表(1970年代)
1970年代に入り、NRCから1974年に犬の栄養基準、1978年に猫の栄養基準が発表され、明確な基準が出来上がりました。
ペットフードの栄養基準とは?
ペットフードのパッケージを確認すると、成分の欄に「粗タンパク質」「粗脂肪」「粗繊維」「粗灰分」などといった表記がありますよね。
犬や猫が健康を維持するための配合量をこれら栄養素1つ1つに対して定めています。原材料や成分表示の見方については下の記事に詳細をまとめています。
新たな犬の栄養基準と猫の栄養基準を発表(1970年代)
米国飼料検査官協会であるAAFCO (American Association of Feed Control Officials)が犬の栄養専門家小委員会および猫の栄養専門家小委員会を発足させ、新たな犬の栄養基準と猫の栄養基準を発表しました。
飼料とは?
家畜、家禽、養魚などの飼育される動物に与えるエサです。ペットフードは飼料の延長に栄養基準が定されてきたのですね。
AAFCO栄養基準が現在のグローバルスタンダード(現在)
定期的にこのAAFCO栄養基準の内容は改善されてきました。1997年版の栄養基準が世界で多く採用され、現在ではAFFCOの栄養基準がグローバルスタンダードとなっています。
・1960年代にNRCが総合栄養食を具体化
・1970年代にNRCが犬の栄養基準と猫の栄養基準を発表
・1990年代にAAFCOが新たな犬の栄養基準と猫の栄養基準を発表
・AAFCO栄養基準が現在のグローバルスタンダード
FEDIAFとは?AAFCOとの違いなどを解説
・AAFCOはペットフードの栄養基準やラベル表示のルールを定めるアメリカの団体
・FEDIAFはヨーロッパのペットフード協会や企業で組織されたペットフード業界団体
ここまでペットフードの栄養基準の歴史について説明していきましたが、ペットフードに詳しい方ならFEDIAF (European Pet Food Industry Federation)という基準をご存知でしょうか?ヨーロッパなどで広くされている基準です。AAFCOとは何が違うのかなどを踏まえて説明していきます。
AAFCOとは?
ペットフードの栄養基準やラベル表示のルールなどに関する基準を決めているアメリカの団体です。
先述の通りAAFCOが定めたペットフードの栄養基準がグローバルスタンダードとなっており、日本のペットフードもAAFCOの栄養基準を採用しています。この基準を満たすペットフードを総合栄養食と呼び、多くの犬や猫の健康を支えています。
FEDIAFとは?
FEDIAFは欧州ペットフード工業連合会と呼ばれ、その名の通りヨーロッパのペットフード協会や企業により構成されたペットフード業界団体です。
AAFCO基準をベースにNRCの2006年版による考え方を採用した独自の基準です。ヨーロッパ31カ国のうち18カ国が加盟しています。「安全なペットフードの製造に関する実施基準」を策定している点がAAFCOとの大きな違いです。
安全なペットフードの製造に関する実施基準
FEDIAFは加盟組織に対してペットフード製造工場へのHACCP(ハサップ)システムの導入を指導しています。
HACCPとは安全性を確保するために発案された衛生管理手法で、日本だと食品の製造に対して義務化されており、残念ながらペットフードでは義務化されていません。
犬猫の口腔ケアには「お口のふりかけ」
手間のかかるお口のケアが『削るだけで、簡単!』
・普段のごはんと一緒によく噛んで食べることで、歯垢・口臭を軽減!
・粒を専用ミルにいれて2~3回擦りながら、ごはんにかけるだけで手間いらず。
・1日55円からはじめられる!
まとめ
・ペットフードがどういった栄養基準に従って製造・管理されているかを知ることはとても大切です。
・ペットフードの栄養基準の歴史を紹介しました。
・ヨーロッパで採用されているFEDIAFの基準と日本で採用されているAFFCOの基準を比較してみました。