猫は桃を食べても大丈夫!?注意点や食べさせ方をペット栄養管理士が解説

猫は桃を食べても大丈夫!?注意点や食べさせ方をペット栄養管理士が解説

ペット栄養管理士_高山裕紀

高山裕紀
ペット栄養管理士

桃は果肉の約90%近くが水分であり、ビタミンやミネラル、食物繊維など体に良い成分が多いため猫の熱中症対策に与えることができる果物です。しかし、桃は与え方には注意すべき果物でもありますので、今日はそんな桃の食べさせ方について解説しました。是非チェックしてみて下さい。

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猫は桃を食べても大丈夫!?含まれる栄養素とその効果は?

猫は桃を食べても大丈夫!含まれる栄養素とその効果は?

桃の栄養素
・ビタミンC(アスコルビン酸)
・ビタミンE(トコフェロール)
・カテキン
・カリウム
・食物繊維

桃の果肉の成分は約90%が水分でビタミンを多く含み、桃は猫が食べても大丈夫な果物です。ここでは桃の栄養成分とその効果についてまとめています。

100g中に含まれる食品成分(文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより)

エネルギー38kcal
水分88.7g
タンパク質0.6g
脂質0.1g
炭水化物10.2g
灰分0.4g

ビタミンC(アスコルビン酸)

ビタミンCはビタミンの中でも強い抗酸化作用を持ち、免疫力を維持する働きが期待できます。また、猫の皮膚や関節に重要な成分であるコラーゲンとの関わりが強いと言われており、皮膚や関節の健康維持も期待されています。

ビタミン E (トコフェロール)

ビタミンEはフードの酸化防止剤にも利用されるように、抗酸化作用を持つため細胞膜の酸化や老化を防ぐことのできるビタミンです。

カテキン

緑茶に含まれる成分として有名なカテキンですが、口臭予防の効果が期待できるほか、抗酸化作用を持つため細胞膜の酸化や老化を防ぐことが期待されます。

カリウム

カリウムは神経系の働きに重要な役割を持つミネラルです。過剰なナトリウム(塩分)を体外へ排出することで、血圧を安定させる効果もあります。

食物繊維

食物繊維は腸内で善玉菌のエサになることで腸内環境を整える効果があります。食物繊維は不溶性と水溶性がありますが、桃に含まれる水溶性食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにすることで、食後の血糖値上昇を抑えます。

桃を食べさせるときに注意すべき猫は?

桃を食べさせるときに注意すべき猫は?

・腎臓病の猫
・バラ科のアレルギーがある猫

抗酸化作用を持つビタミンCやEを豊富に含む桃ですが、カリウムが含まれることやバラ科であることを考慮して注意点をまとめました。

腎臓病の猫

腎臓病の猫は、腎臓機能の低下によってカリウムのバランスを崩しやすい傾向にあるため、カリウムの摂取には気を付ける必要があります。

バラ科のアレルギーがある猫

桃はりんごと同じバラ科の果物で、アレルギーの報告が多い食品です。アレルギーの症状は、皮膚疾患、下痢や嘔吐が代表的です。過去にバラ科の果物でアレルギーが発症したことがある猫は注意が必要です。

猫に桃を食べさせる方法は?

猫に桃を食べさせる方法は?

・冷やし過ぎない
・種や皮は取り除く
・必要量のみ食べさせる

猫に桃を食べさせる際は食べやすいサイズにカットしてあげることはもちろんですが、他にもチェックしておくべきポイントがあります。

冷やし過ぎない

特にお腹の弱い猫に注意して頂きたいのが、冷やし過ぎないことです。冷えた食べ物は猫にとって胃腸の負担となりますので、温度は出来るだけ常温に近づけてから食べさせてください。

種や皮は取り除く

人間も同様ですが種や皮は消化に悪いため胃腸の負担になるため与えないようにしましょう。

必要量のみ食べさせる

桃は中1個(200g)の1/4カット(50g)で19kcalです。与えて良い目安としては1日に必要なカロリーの10%以下にしましょう。
愛猫の必要カロリー計算は下記の記事を参考にしてください。

まとめ

・桃は水分やビタミンを多く含んでおり、猫が食べても大丈夫な果物です。
・桃はカリウムを含むことやバラ科であることから、注意した方が良い猫がいます。
・猫に桃を食べさせるときは、サイズや温度・皮や種・カロリーを意識しましょう。

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