レバーは鉄やビタミンA、動物性タンパク質などを含むため犬にとって体に良い食材です。特に、鉄は他の肉類と比べて多く含んでおり疲労回復が期待できます。しかし、レバーに付着した細菌が原因で下痢や軟便になるのでは?と考えている方もいらっしゃるかと思います。
結論を申し上げると十分な加熱を行えば、基本的には下痢の心配はございません。
しかし、不十分な加熱や消化吸収が低い犬に与えた場合は下痢の原因になり得ます。そのため、この記事ではレバーの正しい与え方や注意事項についてもまとめました。
そもそも犬はレバーを食べられる?
レバーは与え方に注意すれば愛犬に与えても問題ありません。レバーを与える際は必ず加熱し、生や不十分な加熱による下痢や嘔吐に注意しましょう。
また、レバーを与える際は喉に詰まらせないように、必ず小さいサイズにカットしてから与えましょう。
そもそも犬はレバーを食べられる?
・レバーは犬に与えても問題なし。
・レバーの生や不十分な加熱による下痢や嘔吐に注意。
・レバーを与える際は小さいサイズにカット。
レバーの犬に対する有効成分と効能
レバーには多くの鉄が含まれており犬にとって健康に良い食材です。ここではレバー(牛)の栄養成分とその効果についてまとめています。
100g中に含まれる食品成分(文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより)
エネルギー | 199kcal |
水分 | 71.5g |
タンパク質 | 19.6g |
脂質 | 3.7g |
炭水化物 | 3.7g |
灰分 | 1.5g |
鉄
鉄はミネラルの一種で、血流にのって全身に酸素を運ぶ働きがあるため、貧血の予防や疲労回復効果が期待できます。特に豚レバーは牛・豚・鶏の中で最も多くの鉄を含んでいます。
ビタミンA
新しい皮膚が作られ剥がれ落ちるまでのサイクル(ターンオーバー)が崩れると皮膚疾患の原因にもなります。ビタミンAはターンオーバーの周期バランスを調節する作用が期待できます。
ビタミンK
ビタミンKは、レバーなどに多く含まれ、血液凝固の役割を持ちます。また、骨の形成にも関与するビタミンです。
動物性たんぱく質
動物性たんぱく質は動物性の食品に含まれるタンパク質で、必須アミノ酸が多く含まれています。そのため筋肉量の維持・向上や運動時の疲労軽減、ストレスの緩和が期待できます。
レバーの栄養素
・鉄
・ビタミンA
・ビタミンK
・動物性たんぱく質
犬にレバーを与えると下痢になる?
犬がレバーを食べて下痢をする原因として考えられるのは、不十分な加熱や食べ過ぎです。愛犬がレバーを食べて下痢になった場合は下記の原因を疑ってみましょう。
不十分な加熱
生のレバーや加熱が不十分なままレバーを与えると、細菌や寄生虫に感染し下痢や嘔吐の症状が出る可能性があります。肝炎などの重篤な事態を引き起こすこともありますので、与える際はしっかりと加熱をしてあげましょう。
食べ過ぎ
必要以上に与えることや、普段食べ慣れていない食材を過剰に食べた際に腸が消化不良を起こし下痢を引き起こす可能性があります。そのため、与える際は適量を与えるようにしましょう。
犬にレバーを与えると下痢になる?
・生のレバーや加熱が不十分なままレバーを与えることで、下痢や嘔吐の症状が出る可能性があります。
・過剰摂取は消化不良を起こし、下痢を引き起こすことがあります。
犬にレバーを与える際の注意点
レバーの過剰摂取
レバーにはビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAの過剰摂取は、歩行困難・食欲低下・歯の疾患などの症状を引き起こす可能性がありますので、適量を与えるようにしましょう。
レバーアレルギーがある犬
レバーアレルギーを持っている犬には与えないようにしましょう。アレルギーの症状は、皮膚疾患、下痢や嘔吐が代表的です。過去に原材料にレバーが含まれるおやつを食べてアレルギーが発症したことがある犬は注意が必要です。
初めて与える際は少量のみ与えて様子を観察してみてください。下痢や嘔吐などがみられる場合は与えるのを止め、動物病院で診てもらうことをおすすめします。
よく加熱する
前の章でも説明しましたが、生のレバーを与えると細菌や寄生虫に感染するリスクがあります。そのため、必ずよく加熱して与えるようにしましょう。温度は出来るだけ常温に近づけてから食べさせてください。
また、喉に引っかかることや消化不良の危険性を考えて、与える際は食べやすいサイズに小さくカットしましょう。
レバーを与える量
レバー(牛)は100gあた約199kcalのエネルギーを含みます。そのため、与えすぎることでカロリー過多とならないように注意しましょう。
犬は体型や活動量など、個体によって1日に必要なカロリーが異なります。愛犬が1日に必要なカロリーを把握することで、おやつや食事の量を適切にコントロールしてあげましょう。
▼愛犬の1日に必要なカロリーを知るには下記記事がオススメです。
レバーを与える際の注意点
・レバーの過剰摂取
・レバーアレルギーがある犬
・よく加熱する
・レバーを与える量
まとめ
・レバーは与え方に注意すれば愛犬に与えても問題ありません。よく加熱し適量を与えましょう。
・レバーには犬の健康に良い栄養素を多く含むオススメの食材です。鉄、ビタミンA、ビタミンK、動物性たんぱく質といった栄養素を含みます。
・レバーの不十分な加熱や過剰摂取は下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。
・レバーを与える際は、与えすぎ、レバーアレルギーがある犬、調理方法、与える量には気をつけましょう。