犬にブロッコリーを与えると下痢になる!?栄養学的にペット栄養管理士が解説

犬にブロッコリーを与えると下痢になる!?栄養学的にペット栄養管理士が解説

ペット栄養管理士_高山裕紀

高山裕紀
ペット栄養管理士

ブロッコリーはビタミンや解毒力や抗酸化作用を持つスルフォラファンなどを含み、犬にとって体に良い野菜です。しかし、ブロッコリーを食べて下痢や軟便になるのでは?と考えている方もいらっしゃるかと思います。

むしろブロッコリーは不溶性食物繊維を比較的多く含むため、摂りすぎることで下痢ではなく便秘になる可能性があります。この記事ではブロッコリーの正しい与え方や注意事項についてもまとめました。

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そもそも犬はブロッコリーを食べられる?

そもそも犬はブロッコリーを食べられる?

ブロッコリーは与え方に注意すれば愛犬に与えても問題ありません。しかし、生のままは固く下痢や嘔吐の原因になるだけではなく、シュウ酸を多く含み尿路結石症のリスクを高めるため、茹でてから与えましょう。

また、茎の根元などの硬い部分があるため、与える際は小さくカットしてあげて下さい。

そもそも犬はブロッコリーを食べられる?
・ブロッコリーは犬に与えても問題なし。
・生のままではなく茹でてから与える。
・与える際は小さくカット。

ブロッコリーの犬に対する有効成分と効能

ブロッコリーの犬に対する有効成分と効能

ブロッコリーはビタミンや食物繊維を豊富に多く含み犬にとって健康に良い野菜です。ブロッコリーはキャベツと比較されることが多いですが、ブロッコリーはキャベツと比べてビタミンの配合量が全体的に多い点が特徴です。

ここではブロッコリー(生)の栄養成分とその効果についてまとめています。

100g中に含まれる食品成分(文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより)

エネルギー30kcal
水分89.9g
タンパク質3.9g
脂質0.4g
炭水化物5.2g
灰分0.6g

βカロテン

βカロテンは犬の体内でビタミンAに変換され、視力や皮膚・粘膜の健康を維持します。 また、抗酸化作用を持つため免疫力を維持する働きも期待できます。

ビタミンC(アスコルビン酸)

ビタミンCはビタミンの中でも強い抗酸化作用を持ち、免疫力を維持する働きが期待できます。また、犬の皮膚や関節に重要な成分であるコラーゲンとの関わりが強いと言われており、皮膚や関節の健康維持も期待されています。

ビタミンK

ビタミンKは、レバーなどに多く含まれ、血液凝固の役割を持ちます。また、骨の形成にも関与するビタミンです。

スルフォラファン

スルフォラファンは解毒力や抗酸化作用を持ち、免疫力の維持をサポートする栄養素です。

カリウム

カリウムは神経系の働きに重要な役割を持つミネラルです。過剰なナトリウム(塩分)を体外へ排出することで、血圧を安定させる効果もあります。

食物繊維

ブロッコリーに含まれる不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して膨らみ腸を刺激するため、適量であれば便秘改善や予防に効果的です。

ブロッコリーの栄養素
・βカロテン
・ビタミンC(アスコルビン酸)
・ビタミンK
・スルフォラファン
・カリウム
・食物繊維

犬にブロッコリーを与えると下痢になる?

犬にブロッコリーを与えると下痢になる?

食物繊維には水溶性食物繊維不溶性食物繊維があります。ブロッコリー100gには0.2gの水溶性食物繊維と1.1gの不溶性食物繊維が含まれています

水溶性食物繊維は体内で水に溶けてゲル状になり便を柔らかくします。そのため、水溶性食物繊維を摂りすぎると下痢になりやすいです。

一方で、不溶性食物繊維は、便の量を増やして大腸を刺激することで排便を促します。そのため、不溶性食物繊維を摂りすぎると便秘になりやすいです。

ブロッコリーは不溶性食物繊維を比較的多く含むため、摂りすぎることで下痢ではなく便秘になる可能性があります。しかし、普段から軟便の犬には便の硬さを整えるという意味で与えても良いでしょう。

犬に対する不溶性食物繊維の働きは?

不溶性食物繊維も多く含むブロッコリーですが、犬は草食動物のように発酵槽を持たないため、不溶性食物繊維はすぐに大腸を通過してしまい、善玉菌のエサとなることで腸内環境を整える効果は発揮し難いと言われています(※)。

※ 石岡 克己 (2021) “犬と猫における消化器疾患と栄養”

犬にブロッコリーを与えると下痢になる?
・ブロッコリーには不溶性食物繊維が比較的多く含まれている。
・ブロッコリーに含まれる不溶性食物繊維は、便の量を増やして大腸を刺激することで排便を促す。
・不溶性食物繊維は、摂りすぎることで下痢ではなく便秘になる可能性がある。

犬にブロッコリーを与える際の注意点

犬にブロッコリーを与える際の注意点

腎臓や心臓に疾患がある犬

ブロッコリーは野菜の中でもカリウムを豊富に含んでいます。愛犬の腎臓機能に疾患があるとブロッコリーに含まれるカリウムが溜まりやすくなり、不整脈など心臓に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、愛犬に腎臓や心臓に疾患がある場合は注意しましょう。

尿路結石症の犬

ブロッコリーにはシュウ酸が多く含まれます。シュウ酸はカルシウムと結合することでシュウ酸カルシウムとなり、結晶化してしまうと尿路尿石症に繋がります。

尿路結石症になると、腎臓や尿管など尿の通り道で痛みが生じ、上手く尿を排泄できなくなります。そのため、既に尿路結石症である犬や疑いがある犬は、ブロッコリーは極力避けてあげた方が良いです。

甲状腺機能低下症の犬

ブロッコリーにはゴイトロゲンという成分が含まれています。ゴイトロゲンは甲状腺ホルモンの分泌を妨げる成分であるため、既に甲状腺機能低下症である犬には与えない方が良いでしょう。

ブロッコリーを与える量

ブロッコリーは100gあた約30kcalのエネルギーを含みます。低カロリーではありますが、与えすぎることでカロリー過多とならないように注意しましょう。

犬は体型や活動量など、個体によって1日に必要なカロリーが異なります。愛犬が1日に必要なカロリーを把握することで、おやつや食事の量を適切にコントロールしてあげましょう。

▼愛犬の1日に必要なカロリーを知るには下記記事がオススメです。

ブロッコリーを与える際の注意点
・腎臓や心臓に疾患がある犬
・尿路結石症の犬
・甲状腺機能低下症の犬
・ブロッコリーを与える量

まとめ

・ブロッコリーは与え方に注意すれば愛犬に与えても問題ありません。側の葉っぱは取り除きましょう。
・ブロッコリーには犬の健康に良い栄養素を多く含むオススメの野菜です。βカロテン、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンK、スルフォラファン、カリウム、食物繊維といった栄養素を含みます。
・ブロッコリーは不溶性食物繊維を比較的多く含むため、摂りすぎることで下痢ではなく便秘になる可能性があります。
・ブロッコリーを与える際は、腎臓や心臓に疾患がある犬、尿路結石症の犬、甲状腺機能低下症の犬、ブロッコリーを与える量には気をつけましょう。

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