犬がかかりやすい病気のランキングを統計データから調査

犬がかかりやすい病気のランキングを統計データから調査おすすめ
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ペット栄養管理士_高山裕紀

高山裕紀
ペット栄養管理士

早速今日の本題です。犬がどんな病気にかかりやすいのかをしっかり把握しておくことで、自身の愛犬の健康維持に少しでも役立てておきたいですね。そこで今日は、アニコム ホールディングスが発表した「アニコム 家庭どうぶつ白書2021」を引用させて頂き、2021年の病気の統計データを基に犬がかかりやすい病気品種別にかかりやすい病気をランキング形式でまとめました。最後に気をつけるべき点も記載しています。

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犬がかかりやすい病気ランキングトップ3

犬がかかりやすい病気ランキングトップ3

1位:皮膚の病気
2位:消化器の病気
3位:耳の病気

1位:皮膚の病気

皮膚の病気は、犬の病気の請求割合25.8%を占めます(※)。毛が抜ける、皮膚の赤みや湿疹、痒がるなどの症状が出る皮膚の病気ですが、アレルギー、菌、ストレス、寄生虫など原因は多岐にわたります。

2位:消化器の病気

消化器の病気は、犬の病気の請求割合24.8%を占めます(※)。消化器の病気は、食欲不振、嘔吐、下痢(軟便)といった消化器の症状を指しますが、急性胃腸炎、膵炎、過敏性腸症候群など原因は様々です。

3位:耳の病気

耳の病気は、犬の病気の請求割合16.1%を占めます(※)。外耳炎や中耳炎が代表的な耳の病気ですが、耳垢が増える、耳を痒がる、頭を振るといった症状が主に現れます。

犬の疾患 (大分類単位) の請求割合 (※)

※アニコムホールディングス「家庭どうぶつ白書 2021」(第2部 第2章 品種別の統計)

犬がかかりやすい病気を品種別ランキングでチェック

犬がかかりやすい病気を品種別ランキングでチェック

・皮膚の病気にかかりやすい品種ランキング
・消化器の病気にかかりやすい品種ランキング
・耳の病気にかかりやすい品種ランキング

前章では品種全体で見た病気の請求割合を紹介しました。ここでは代表的な3つの病気において、かかりやすい傾向が高い品種をまとめています(※)。愛犬の品種に当てはまるものがないか是非チェックしてみてください。

皮膚の病気にかかりやすい品種ランキング

品種全体で見た皮膚の病気の請求割合は25.8%ですが、全体平均より+5.0%以上の品種をピックアップしてみました (黒字は特に高い品種)。

皮膚の病気にかかりやすい品種トップ3

1位:フレンチ・ブルドッグ
2位:ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
3位:パグ

皮膚の病気にかかりやすい品種16種

・柴 34.5% (平均+8.7%)
・ミニチュア・シュナウザー 30.9% (平均+5.1%)
・シーズー 43.8% (平均+13.0%)
・フレンチ・ブルドッグ 53.9% (+28.1%)
・ゴールデン・レトリーバー 40.3% (+14.5%)
・ラブラドール・レトリーバー 33.7% (+7.9%)
・パグ 46.5% (+20.7%)
・ミニチュア・ピンシャー 31.1% (+5.3%)
・ペキニーズ 38.0% (+12.2%)
・ビーグル 31.0% (+5.2%)
・ボストン・テリア 37.1% (+11.3%)
・ビション・フリーゼ 34.4% (+8.6%)
・アメリカン・コッカー・スパニエル 38.8% (+13.0%)
・バーニーズ・マウンテン・ドッグ 35.5% (+9.7%)
・秋田 38.5% (+12.7%)
・ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア 50.8% (+25.0%)

消化器の病気にかかりやすい品種ランキング

品種全体で見た消化器の病気の請求割合は24.8%ですが、全体平均より+5.0%以上の品種をピックアップしてみました (黒字は特に高い品種)。

消化器の病気にかかりやすい品種トップ3

1位:ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
2位:ヨークシャー・テリア
3位:キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

消化器の病気にかかりやすい品種6種

・ヨークシャー・テリア 32.3% (+7.5%)
・フレンチ・ブルドッグ 31.3% (+6.5%)
・キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル 32.1% (+7.3%)
・イタリアン・グレーハウンド 31.3% (+6.5%)
・ボストン・テリア 30.0% (+5.2%)
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア 34.0% (+9.2%)

耳の病気にかかりやすい品種ランキング

品種全体で見た耳の病気の請求割合は16.1%ですが、全体平均より+5.0%以上の品種をピックアップしてみました (黒字は特に高い品種)。

耳の病気にかかりやすい品種トップ3

1位:アメリカン・コッカー・スパニエル
2位:パグ
3位:ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

耳の病気にかかりやすい品種11種

・シー・ズー 27.3% (+11.2%)
・フレンチ・ブルドッグ 29.3% (+13.2%)
・マルチーズ 25.6% (+9.5%)
ゴールデン・レトリーバー 33.2% (+17.2%)
・キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル 25.0% (+8.9%)
・ラブラドール・レトリーバー 26.8% (+10.7%)
パグ 35.9% (+19.8%)
・ビーグル 23.6% (+7.5%)
アメリカン・コッカー・スパニエル 44.3% (+28.2%)
・バーニーズ・マウンテン・ドッグ 23.1% (+7.0%)
・ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア 34.9% (+18.8%)

※アニコムホールディングス「家庭どうぶつ白書 2021」(第2部 第3章 死亡と寿命)

犬の病気は普段の食事や運動が大切

犬の病気は普段の食事や運動が大切

次に死亡率の統計を見るとシニア期に入る7歳以降に高くなり始め、10歳以降はさらに大きく高まっていることがわかります(※)。少しでも健康に長生きしてもらうために、愛犬がどんな病気にかかりやすいのかを把握し、若いうちから食事や運動といった健康のケアをしてあげることが大切です。

犬の死亡率の年齢推移 (※)

犬の病気は普段の食事から

毎日の食事はとても大切です。犬自身が食べ物を選べないため、飼い主さんが普段からしっかり食事の管理をする必要があります。基本的には総合栄養食であれば問題ありませんが、カロリーについては愛犬の品種や年齢、体重や活動量によって調整してあげましょう。まずは愛犬の体型が適正であるかをボディコンディションスコアで確認し、その上で毎日の与えるべき食事量を調整してあげることが大切です。

犬の病気は普段の運動から

毎日の適度な運動は犬の健康にとても大切です。しかし、どれくらいの運動が適切かは同じ犬でも牧羊犬として生きてきたボーダーコリーと愛玩犬として生きてきたトイプードルでは異なります。また、犬自身の性格でも運動が好きな子と嫌いな子がいます。犬に負担がない範囲で楽しんでくれる運動量が適切な運動量です。普段一緒にいる飼い主さんがしっかり見定めてあげましょう。

まとめ

・今日は2021年の病気の統計データを基に犬がかかりやすい病気についてランキング形式でまとめてみました。
・犬全体としてかかりやすい病気ランキングトップ3は皮膚器、消化器、耳の病気です。
・品種によってかかりやすい病気は異なりますので、是非統計データを参考にしてください。
・犬の病気は普段の食事や運動管理が大切ですので、飼い主さんが意識してあげることが大切です。

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